新銘柄「除く米国」楽天VSUSは積み立てNISAに活用できるのか?

投資

新しい投資信託の商品「除く米国」が最近出たらしいんですけど、果たして存在意義ってあるんでしょうか?
初めて存在を認識した時の第一印象としては「クソ銘柄」先進国で唯一、成長率が見込めるアメリカ株式を除外する意味が正直分かりませんでした。
将棋で例えると「飛車角落ち」みたいなもんです。
ユーロ圏は基本、将来的な成長が見込めそうにないし、新興国狙いならオルカンでも新興国株式でも買えば良い(但し長期的に成長するかは疑問点)わけだし。
それでも「除く米国に使い道がある」なんて動画を見つけたので、早速確認しましょう。
「両学長 リベラルアーツ大学」さんの動画です。

第236回 【これはアリ】S&P500や全米株集中投資の人か゛検討すへ゛き「楽天・VXUS」について解説【株式投資編】

話題のニュースです、2022年12月22日、S&P500や全米株集中投資の人が検討すべき新しい全世界株ファンドが誕生しました。
その名も「その名も楽天・全世界株式(除く米国)インデックス・ファンド」です。
特徴的なのはこのファンドが米国株を投資対象から外している点です。
これを聞くと「最強のアメリカを外しちゃうの、どう言うこと?」感じた人もいるかも しれませんが、このファンドはS&P500や全米株ファンドをメインに投資している人がリスク分散のためにトッピングするものです。
このファンドをトッピングすれば「米国株90%・その他全世界株10%」とか「米国株が70%・その他の全世界株が30%」とか「米国株50%・その他全世界株も50%」等のポートフォリオを作れます。
米国株を含む全世界株ファンドを買った場合の内訳は現状、ざっくり「米国株60%・その他の全世界株が40%」つまり全世界詰め合わせパックを買っても米国が60%ぐらいになっちゃうんです。
もし米国株を多くしたい、少なくしたい場合はS&P500や全米株と「楽天VXUS」で調整すれば良いわけです、使い道がある気がしてきませんか?
ちなみにこのファンド、金融庁が認める優良ファンド、ちゃんと積立NISAの対象ファンドになっています。

それでは楽天VXUSの基本5選と、判断ポイント5選、この2点について解説します
アメリカの投資家は世の中を「俺か俺以外か」つまりアメリカかアメリカ以外かで見ています。
「米国株+楽天・VXUSの投資」は世界標準、つまりアメリカ標準の目線での投資、今の地球においてグローバルで考えるのはこう言うことです。

まず基本から「連動指数」「運用総額」「資産構成」「運用コスト」「過去の成績」の5点を解説します。

楽天・全世界株式(除く米国)VXUSの連動指数

1つ目は「連動指数」このファンドはインデックスファンド、特定の指数連動した成績を目指すファンドです。
どんな指数に連動するかインデックスファンドの心臓部分と言えます。
「楽天・VXUS」は「FTSEグローバル・オールキャップ(除く米国)インデックスと言う指数をベンチマークにしています。
この指数は大型株、中型株、及び小型株まで網羅している米国を除く全世界の株式市場の動向を表している「時価総額加重平均型」です。
この時価総額荷重平均型って言うのは時価の大きい銘柄はいっぱい買う、時価の小さい銘柄は少なく買う、こうして市場そのものを再現するのが実家荷重平均型です。
構成銘柄は、米国を除く北米欧州及び日本等の先進国株式に加えて中国やインド等の新興国株式を含みます、アメリカを除いて世界中買うみたいなイメージですね。
世界中の株式に投資する有名指数はざっくり2つあります。
一つ目は「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」オルカンのベンチマークで小型株を含まない指数、投資銘柄数は約2900で、世界の株式市場時価総額の約85%をカバーしてます。
二つ目が「FTSEグローバル・オールキャップインデックス」優良ファンド「VT」や「楽天VT」のベンチマーク指数で、小型株を含む指数で投資銘柄数は約9500、世界の株式市場時価総額の約98%をカバーしている指数です。
この2つを比べると投資する銘柄数に随分と違いがあるように見えますが、指数の成績差はほとんどありません。
「どちらが良いか?」は、あまり気にしなくて良いです。

「楽天・VXUS」は後者の「FTSEグローバル・オールキャップインデックス」小型株を含むより広範囲な世界株指数から米国株を抜いたものです。
指数への連動を目指してオリジナルで運用を頑張るわけではなく、既に存在している指数に連動しているファンド等に投資するスタイルを採用してて、元のファンドの名前が「VXUS」なんです。
この本家VXUSが「ETF」で、楽天VXが「投資信託」です。
ややこしいですが本家VXUSを直接買うことも「楽天・VXUS」みたいに投資信託で買うことも両方できます。
ざっくり言うと「楽天・VXUS」で買えば本家VXUSを直接買うのに比べて、小分けして変えたりとか簡単に買える程度です。
(VXUSは正式名称は「ヴァンガード・トータル・インターナショナル・ストックETF」と言う、業界内では非常に有名なETFです)

楽天・全世界株式(除く米国)VXUSの運用総額

2つ目は「運用総額」
本当に有名なのか、本当に人気なのか、本家VXUSの運用総額を確認します。
2022年12月時点でVXUSの運用総額は約6.6兆円、半端ない規模のファンドです。
現在、日本の投資信託ランキング運用学順はこんな感じです。
1位はA(アライアンス)バーンスタイン・米国成長株投信Dで約1.7兆円
2位はeMAXIS Slim 米国株S&P500で約 1.6兆円
3位はピクテグローバルインカム株式F(毎月分配)で約1兆円
毎月分配は買わない方がいいですけどね。
そして10位以下になると6000億円ぐらいの規模になってしまいます。
こう比較するとvxusの6.6兆円と言う規模の大きさが分かりますよね。
米国ETF全体で見てもトップ30%ぐらいに入る規模です。
世界最大級の資産運用会社ヴァンガードが推奨するだけあって世界トップレベルの設計の優良ファンドと言えます。

楽天・全世界株式(除く米国)VXUSの資産構成

3つ目は「資産構成」
VXUSの資産構成を見ましょう。
投資先の国別割合、アメリカを除いたらどんな国に投資しているかと言うと、まず日本が15.3%、アメリカを除けば日本の株式市場時価総額は世界トップです。
ただアメリカが強過ぎますけどね。
次にイギリスが10.2%、カナダが8.1%、中国が7.1%、フランスが6.5%、スイスが6%、オーストラリアが5.3%と言った感じで続きます。
現状、全世界株ファンドを買うと約6割はアメリカになります。
一方でアメリカを除く世界では、各国の差はそれほど大きくないようです。
そして地域別に見ると新興国市場が25%、ヨーロッパが39.6%、パシフィックが26.7%、中東が0.6%、北米が8.1%、米国を除く北米なので、要するにカナダですね。
こう言う割合で、分散投資の観点からはバランス良く見えます。
次はセクター産業見ると金融が19.01%、資本財が13.22%、情報技術が10.72%、一般消費財が10.41%、そしてヘルスケアが9.36%と続きます。
ちなみにS&P500の中身を見ると情報技術が26%、ヘルスケアが15%、この2つがトップ2ですね。
つまりアメリカが抜けると情報技術とヘルスケアのウェイトが落ちることが分かりますね。
最後に組み入れ上位の銘柄をざっと見ましょう。
1位がネスレ1.21%、スイスにある世界最大の食品会社です。
2位がTSMC1.19%、台湾の半導体企業です
3位がロシュフォールディングス 0.95%、スイスにある世界的な製薬企業です。
4位がシェル0.84%、イギリスにある石油。・天然ガス等を扱うエネルギー会社です
5位がサムスン 0.81%、韓国にある世界最大の総合家電・子製品メーカーです。
こんな感じで続きます。
そして9位にはトヨタ自動車0.7%もありますね。
投資銘柄数は約8000社です。
ちなみにVXUSの上位5銘柄がファンド全体に占める割合は約5%です。
一方、S&P500の上位5銘柄で全体の約20%を占めます、一つ一つの企業が大きく「成長企業にベットしている強さ」「分散の度合い」の点が全然違うってことです。

楽天・全世界株式(除く米国)VXUSの運用コスト

4つ目は「運用コスト」
本家VXUSの経費率は0.07%、1日あたり1.9円、100万円投資しても年間700円のコストしか掛からず、この経費率は激安です。
本家ではなく「楽天VXUS」の信託報酬は年0.132%(税込み)
「楽天VXUS」は本家VXUS等への投資を通じてFTSEグローバル・オールキャップ(除く米国)インデックスへの連動を目指します。
従って投資家が負担する実質的なコストは本家VXSDSの経費率0.07%に「楽天VXUS」の信託報酬0.132%を足した0.202%程度になります。
年約0.2%、覚えておきましょう。
これを聞くと「わざわざ楽天VXUSを買わなくても本家VXUSの方がコストが低くて全然いいじゃん」と感じる人もいると思いますが、投資信託には投資信託の良さもあります。
例えば楽天VXは購入時の手数料が無料な一方、本家VXUSは取引手数料が掛かります。
そして「楽天VXUS」の買い付けには円をドルに変える必要がありません。
もちろん最終的にはドルに変えて投資されますが、それは向こうがやって くれるので購入時には円で買えます。
本家VXUSを買う時は買い付けで一旦円をドルに変えてから買わないといけないので為替手数料が必要になります。
そして楽天VXUSは無分配の投資信託になるでしょう、配当金は自動で再投資される形です。
一方、本機VXUSは分配金が出て、その際に税金が課される他、再投資にまた取引手数料や為替手数料が掛かります。
どちらにもメリット、デメリットがあるので、一概にどちらが良いとは言えないけど、それぞれ差があるので、そこも含めて評価しましょう。
動画主的には0.2%の実質コストはギリギリ許容範囲って言った所です。

本家ETFと投資信託どちらが良いかって言うと初心者には投資信託の方がお手軽で簡単です。
なので投資信託のお手軽さと他に対抗馬となる投資信託がないこと等を考えると検討候補としては十分なレベルだと思います。
ちなみにヴァンガードのETFに投資する投資信託は「楽天VTI(全世界)」「楽天VTI(全米)」楽天VYM(全米高配当株)「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」等、過去にも色々発売されてます。
ただ実の所、これらのファンドは若干コストがかさみがちで、想定よりも指数との乖離がある感じです。
インデックス・ファンドは指数にぴったりくっついていくのが正義なので、コストが高いと指数とファンドの成績はどんどん離れてしまいます、ベンチマークにしている指数よりも高くなっても低くなってもダメ、ぴったりくっつくのが正義です。
もちろん歴の浅い投資信託もあるので、もう少し運用年数が長くならないと何とも言えない所ですが、懸念点としては認識しておきましょう。

楽天・全世界株式(除く米国)VXUSの過去の成績

5つ目は「過去の成績」
実際の所、VXUSのリターンはどうなのか、VXUSの成績配当金は再投資した場合のチャートを見てみましょう。
VXUSが誕生した2011年から2022年11月末までの成績です。
もし2011年12月末に1万ドル投資すると約1万8000ドルに成長、年利5.46%です。
最も成績の良かった年はプラス27.45%、最も成績の悪かった年は -14.43%、そして最も成績の悪かった瞬間はマイナス27.76%です。
ちなみに「楽天VXUS」は本家vxsよりも0.13%ほどコストが重いので、この分 毎年リターンが悪化すると考えてください、マイナスの複利も効きます。
成績だけ見ると悪くないように見えますが、比較対象にS&P500連動ファンドを追加しましょう、同じ期間でプラス13.5%のリターンでした。
VEAと言う、アメリカを除く先進国ファンドは同じ期間でプラス6.29%のリターン。
VWOという新興国ファンドは同じ期間でプラス3.25%のリターンです。
こう見ると、2010年代はアメリカに投資していたかどうか、これがリターンを大きく分けたことが分かります。
新興国だけだと年利約3.3%、アメリカを除く先進国だけだと年利約6.3%、この2つを混ぜたのがVXUSなので年利が約5.5%になる、つまりアメリカがいないと、これぐらいの成績しか出ていないわけです。
データを見るとアメリカ以外の投資先が必要かどうか悩ましく見えますよね。
アメリカ人の投資家が世界を「俺か俺以外か」って考えるのもしょうがありません。

実際、皆さんも「こんなファンドを本当に投資するかどうか検討の余地があるの?」って気になってるはずです。
と言うわけで「楽天VXUS」はオススメ出来るのか、どんな人に向いているのか、判断ポイントがどこにあるか見ていきましょう。

楽天・全世界株式(除く米国)VXUSはおすすめできる?判断ポイント5選

判断ポイントは次の5つです。

  1. インデックス投資のリスク・リターンに納得しているかどうか
  2. 米国株の投資比率を自分で調整したいかどうか
  3. 機動的な取引をしたいかどうか
  4. インカムが欲しいかどうか
  5. 競合ファンドと比べてどうか

判断ポイント1つ目「インデックス投資のリスク・リターンに納得しているかどうか」

そもそもファンドには大きく分けて「インデックスファンド」と「アクティブファンド」2種類あります。
インデックスファンドは日経平均株価やS&P500等、指数への連動を目指したファンドです。
そしてアクティブ ファンドは指数を上回る成績を目指したファンドで、一見アクティブファンドの方が儲かりそうに見えますが「長期的には7割から9割のアクティブファンドがインデックスファンドに負ける」「インデックス投資の方が再現性が高く、万人向け」です。
とは言え、逆に言えば短期的に見ればインデックスファンドを上回るアクティブファンドはあるし、長期で見ても1割から3割ぐらいはインデックスファンドに勝てるものがあります。
広く分散された株式インデックスファンドは期待リターンはせいぜい年5%から7%ほど、リスクはだいたい15%から18%程度、これらを元に計算すると今後一年間のファンド価格はざっくり-30%~+40%のレンジに収まります。
※外国株のファンドだと、さらに為替の値動きも影響します

もし最悪の場合でもマイナス30%程度で、別にマイナス50%とかマイナス60%になっても構わないから、もっと伸びしろがあるファンドが良い場合はハイリスクなアクティブファンドも検討の余地があります。
リスクとリターンは基本的には表裏一体ですから、インデックスファンドのリスク・リターンが物足りないならアクティブファンドで攻める手もあります。
(それをやるなら動画主的には事業投資した方が確率高いんじゃないかなと思ってます)

今回紹介する「楽天VXUS」はゴリゴリのインデックス・ファンドなので、より攻めたい人が積極的に投資するファンドではなく、インデックス投資のリスク・リターンに納得できる人向けの選択肢です。
リスクは高くないですが、その分リターンも低いです。

判断ポイント2つ目「米国株の投資比率を自分で調整したいかどうか」

インデックス投資の有効性リスク・リターンの水準には納得してるけど、全世界株ファンドにはイマイチ納得してない、何故ならアメリカこそが最強だから低成長の国にはそんなに投資しなくても良い、とは言え最近ちょっとアメリカ以外も気になってる人は「楽天VXUS」を検討する価値があります。
「楽天VXUS」に投資するか否かの最も重要な判断ポイントは米国株の投資比率を自分で調整したいかどうか、です。
オルカン、オール・カントリーのような全世界株ファンドに投資すると現状ではざっくり「アメリカが60%・その他の全世界株が40%」です。
米国株投資家、例えばVOOやeMAXIS Slim米国株のようなS&P500連動ファンド、VTIや楽天VTIのような全米株ファンド等の米国株ファンドに集中投資する人の中には米国株100%はやり過ぎかもしれない、けどその他の国が40%は多過ぎる」とか「40%の中には低成長の国もかなり含まれていて化ける可能性もなくはないけど、そんなに沢山は投資したくない」「成長国の米国だけに投資する方がマシだな」と考えている人もいるかもしれません。

でも、アメリカとその他の国の比率を自分で調整できるとしたらどうでしょう?
「楽天VXUS」をトッピングすれば「米国株90%、その他の全世界株が10%」とか「米国株が70%でその他の全世界株が30%」とか「米国株50%、その他全世界株も50%」こんな感じのポートフォリオが作れる所に「楽天VXUS」の価値があります。

過去10年ちょっと米国株のリターンは特に素晴らしいものがありました。
とは言え、過去に成績の良かったものがこれからも良いとは限りません。
そして実際の所、大切なのは過去よりも未来です。
ヴァンガードは今後10年の見通しをこのように公表してます。
米国株の期待リターンは4.7%から6.7%、そして米国を除く全世界株の期待リターンは7.4%から9.4%、要するにアメリカ以外の方がリターンが高いって読んでるわけです。
じゃあヴァンガードがそう言ってるならアメリカ以外に投資しようかな、とも思いますが、実の所、この予測がそのまま当たるわけでもありません。
世界中の金融機関がこの手の情報を公開してますが、所詮は予想で当たるも八卦、当たらぬも八卦です。
大切なのはこの予想を信じるか信じないかではなく「一生アメリカが一人勝ちし続ける未来が来るとは限らない」って点を認識しましょう。

歴史を振り返るとアメリカが有利な期間とアメリカ以外が有利な期間は定期的に入れ替わります。
もちろん一個人投資家の判断として「アメリカに比重を掛けて投資する」選択肢は全然アリです。
でも、それが100%なのか90%なのか80%なのか、そのあたりの強弱はあっても良いです。
米国株の投資比率を自分で調整したい投資家にとって「楽天VXUS」は強弱をつけるためのツールとして有効に機能する可能性があります。

判断ポイント3つ目「起動的な取引をしたいかどうか」

インデックス投資の有効性リスク・リターンには納得しているけど、米国株の投資比率は自分で調整したい場合「楽天VXUS」は有力な投資先候補になります。
とは言え、投資信託なので株式市場が空いている時に指値で買うとか売りたい時にすぐ売るなどの「機動的な取引」には向きません。
投資信託は個別株のようにリアルタイムで 株価が動いているわけではなく、1日に1回しか計算されません。
しかも売買指示を出してから取引が成立するまでタイムラグがあり、買いたいって注文を出しても取引が成立するのは注文を出した日の翌日以降、と言うイメージです。
最も純粋なインデックス投資は全世界株ファンド1本で、全世界中の株が全部乗ってて、正真正銘、全自動で株式市場丸ごと保有する投資スタイルになります。
S&P500ファンドと「楽天VXUS」を足すスタイルは王道のインデックス運用ではあるものの、米国株の比率を自分で動かしているっていう点で若干アクティブな要素があります。
「何も予想しないで市場を丸ごと保有し続ける」のが最もシンプルなインデックス運用ですから。
純度100%のインデックス投資家は「今後どこの国が勝つ」って予想して比率を調整なんてしません。
そう言う意味で「楽天VXUS」に投資する人は少し攻めた人なので、本家VXUSの方が「機動的な取引ができる」点で好みかもしれません。

判断ポイント4つ目「インカム・分配金が欲しいかどうか」

「楽天VXUS」は恐らく分配金を出しません。
目論見書には「毎決算時に、原則として収益分配方針に基づき分配を行います。ただし、必ず分配を行うものではありません」と書かれています。
しかし楽天VTも楽天VTIも楽天VYMも「楽天VXUS」と似た設計のファンドはどれも分配実績がなく、ファンド内で再投資しているわけです。
なので、恐らく「楽天VXUS」も同じ形になるのかなと思っています。
なので「楽天VXUS」は分配金を出さない前提で話を進めましょう。
これは投資の効率性から言えば良い一方、分配金が欲しい人もいるかもしれません。
再投資するのか生活費の補填に使うのか、欲しいものを買うのに使うのか、選択の自由が欲しい人ですね。
もちろん必要になったら投資信託を必要な額だけ売ればいいだけじゃないかって意見もあると思いますが、そうもいかないのが難しい所です。
強制的に分配金が振り込まれるから選択の自由が生まれるのであって、いくら分売るかとか、いつ売るかとかをその都度考えるのは結構手間ですし証券口座にログインして売買指示を出すのも面倒な話です、人は恐ろしいほど面倒くさがりで考えること、腰を上げることはコストですから、結果的に投資信託が売られることなく順調に増えるだけでしょう。
一方、本家VXUSは現在分配金利回りが3.56%ほどありますが、日本とアメリカで税金が掛かるので手取りは約2.6%になります。
確定申告をして外国税額控除の手続きをするともう少し利回りは良くなりますが。
過去5年で見ると年約6.4%のペースで成長していて、このペースで増配すると分配権は約11年で2倍になります。
インカムが欲しいならリアルタイムの機能的な取引も可能なので、投資信託よりも本家VXUSの方が良いと思います。

判断ポイント5つ目「競合ファンドと比べてどうか」

最後の判断ポイントで、競合ファンドと比べてどうかって視点です。
ざっと見た所投資信託で競合になりそうなものは見当たりません。
S&P500に連動する投資信託はいっぱいありますが、米国を除いた全世界株はニーズが低いって ことなんでしょうか?
現状は米国を除いた全世界株に投資したいなら「楽天VXUS」で良いのかなと思います。
悩ましい点はむしろ「楽天VXUS」が良いのか、本家VXUSが良いのかって点かもしれません。

コスト構造は本家VXUSの方が低コストで、指数との乖離が小さくなると思います。
それから機動性、本家VXUSの方がリアルタイムで取引できます。
そしてインカム、本家VXUSは分配金が出ます、と言った点を考慮して判断したら良いと思います。

「楽天VXUS」のような投資信託が良いのか、それとも本家VXUSのようなETFが良いのかと言う問題には悩ましい所がありますが、一つアドバイスするなら「初心者は投資信託の方が良い」です。
分配金再投資の手間もないし、分配金を出さないので税効率が良いし1度積立設定をしたら買い付けタイミングに悩むこともないし、とにかく楽で合理的ですから。
以上が「楽天VXUS」に投資するかどうかの判断ポイントです。

2010年以降、米国株1強の時代が続いてきました。
「過去の成績が良かったものに集中投資」多くの投資家がついやってしまうことですが、過去は未来を保証しません。
米国株は過去のデータを見ても将来の成長性を見ても、いずれにしても信頼性のおける 優れた投資先と言えますが、世界中の機関投資家が米国偏重の投資から国際分散投資に舵を切っていると言う事実も知っておくべきでしょう。
どの国の機関投資家を見ても米国株オンリーと言う所は見かけません。
もちろん個人と莫大な金額を預かる機関投資家では許容できるリスクの大きさが違います。
個人が米国株集中投資することを否定しているわけではない、誤解なきようお願いします。
ただ最近投資を始めた人の中には米国株100%って言う人も少なくないと思います。
投資額が少ないうちはそれでも致命的なリスクテイクにはならないですが、資産額が増えると分散も気になってきます。
そう言う人は20%でも10%でも良いのでVXUSのようなファンドを混ぜるとポートフォリオのリスクを効果的に下げられます。
アメリカがコケるようなことがあった時の保険としては筋の悪くないと思います。
とは言え、それを気にするんだったら全世界株ファンドを買えば良いんじゃないかって考えもありますし、何とも答えがなくて難しい所です。
各自で答えを出していくしかない所です。
ただ今まで米国株1本で来て、米国株の比率を自分で調整したい人には「楽天VXUS」は大元のファンドが優良なだけに安定感がありそうで、そう言う意味では検討の余地はありmす。
でも動画主の場合、それならオールカントリーとか全世界株ファンド1本でいきますけど。
なお現状「楽天VXUS」はネット証券では楽天証券でしか買えません。
SBI証券しか持っていない人は楽天証券の口座を開設する必要があります。
新しい講座を開設するとなると手間は掛かりますが、証券口座を2つ持っておくと何かと便利です。
例えばリスク分散証券会社の倒産やシステムトラブルで取引できない時に使えたり、異なる投資ラインナップ、SBI証券でしか投資できないものや楽天証券でしか投資できないものがあります。
それから相場が分かる、手数料やサービスの質時々で有利な方を使えば良いので。
異なる投資法を実践する場合、異なる口座で管理できます。
例えば長期投資はA口座で短期投資はB口座とか、絶対に売らないコアな投資はA講座、売買することもあるサテライト当社はB口座って具合で分けられたり、様々なメリットがあります。
口座開設は無料ですし必要事項の記入も10分も掛からず終わります。
最近では1週間程度で手続きが進んでしまいます。
今後のことやメリットを考えると間違いなくコストに見合う手間なので、必要な人はぜひご活用ください。

「S&P500や全米株集中投資の人が検討すべき「楽天・VXUS」について解説」の雑感

結論を言うと、あまり必要性を感じない「クソ銘柄」っぽいですね。
アメリカ一辺倒が怖いなら、それこそ除く日本や先進国株式を選べば良いわけですし。

除く日本については「全世界株式オールカントリー(オルカン)vs除く日本、どっちが積み立てnisa向き?」を、
先進国株式については「全世界株、先進国株、米国株、積み立てNISAオススメ銘柄を徹底比較!」をご覧ください。

他国の比率を自由に変えられるのはメリットかもしれませんが、本当に存在意義が見いだせそうにありません。

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