厚切りジェイソンの真似をすれば底辺セミリタイアできるのか?

投資

以前書いた楽天VTIの記事(「厚切りジェイソン」一押し銘柄「楽天VTI」は底辺セミリタイアにもオススメなのか?)と内容が被るので微妙かも…と思いきや、目から鱗の情報でした。
何でも、単純な資産形成目的とセミリタイア目的では、資産運営方法が変わってくるようです。
取り合えずご覧ください。

【VTI一本】厚切りジェイソン氏の投資術「VTI一本」はFIRE向きなのか。

今日はVTI一本で良いのか、を話します。
このテーマを取り上げようと思ったきっかけは、厚切りジェイソンさんが最近「お金の増やし方」って書籍を出版されたり、両学長との対談動画も出てたり、投資界隈では最近、すごく厚切りジェイソンさんの露出が増えてきました。

厚切りジェイソンさんの言葉「VTI一本」米国の大型株から小型株まで広く分散投資ができる金融商品です。
厚切りジェイソンさんは最低限の生活費の現金以外はすべて、このVTIに突っ込んでるみたいです。
この動画では厚切りジェイソンさんは「VTI一本」と言うけど、本当にそれで良いのか、動画主はどう考えてるのかを話します。

投資目的
長期的に大きな資産を形成すること > VTI一本!
短中期で一定の資産形成し、安定的な資産収入を得ること > VTI一本?

先に結論を言うと、長期的に大きな資産を形成が目的なら「VTI一本」は投資手法として最適解の一つかと思ってます。
ただし、短中期で一定の資産を形成し、以降はそこからの安定的な資産収入を得るのを投資の目的にする場合、必ずしもVTI一本は最適解にならないんじゃないかなと思ってます。

動画主と同じようにFIREを目指す人は、例えば5年や10年って期間で、ある目標額までの資産を形成して、それ以降はそれを取り崩しながら生活費に充てるのを想定してると思うので、後者になる人が多いはずです。

「目次」

  1. 長期的な資産形成には、VTI一本は最適解の一つ
  2. 安定的な資産収入獲得には、VTI一本以外の方法

最初に長期的な資産形成にはVTI一本が最適解の一つになると話した後、安定的な資産収入の獲得を目指す人にはVTI一本以外の方法が良いんじゃないかって話します。

①長期的な資産最大化

1つ目のテーマは長期的な資産形成には「VTI一本が最適解の一つ」なことを話します。
改めてVTIの特徴を話します、特徴は3つです。

1 株式への投資 > 株式は、長期間で最も良いリターンを出す金融商品
2 米国への投資 > 米国は、株式投資に最適な環境(法・文化・イノベーション)
3 他企業への投資 > 広く分散できる

VTIは、長期で良いリターンを出すための特徴を網羅する商品

VTI一本投資が向いている人
例1・期限を決めずに、長期的に資産を拡大したい
例2・今30歳。老後にできる限り大きな資産を築いていたい。

1つ目、株式投資である。
2つ目が米国への投資である。
そして3つ目が、大企業から中小企業へ幅広い分散投資であることです。

それぞれの特徴をもう少し深掘りして解説すると、株式は色んな金融商品の中でも長期間で最も良いリターンを出す金融商品だと言われてます。
法整備の観点や、投資家へのリターンを最大化しようとする文化が浸透してたり、多くのイノベーションが起きる環境だったり、米国は株式投資に最適な環境が揃ってます。
多くの企業へ投資ができる特徴から、分散投資ができる投資商品です。
従ってVTIは長期で良いリターンを出すための特徴を網羅する金融商品だと思います。

VTI一本投資が向いている人は、例えば特に期限は決めてないけど長期的に資産をどんどん拡大していきたい人だったり、今30歳で30年以上先の老後にできる限り大きな資産を築きたい人です。
こう言った人達は正に厚切りジェンソンさんオススメのVTI一本投資が向いてて、目的が達成される可能性が高いんじゃないかと思います。

投資の目的 投資手段

ただ皆さん、投資の目的って何ですかね?
投資の目的って長期的な資産形成だけじゃなくて、目的が違えば最適な投資手法も異なってきます。
何となく長期的な資産形成って万人に当てはまりそうな投資の目的にも聞こえますが、実際そうでしょうか?
皆さんの投資の目的、改めて何でしょうかね?

長期的に大きな資産を形成すること > VTI一本!
・資産形成が目的化(悪いことではない)
・資産形成に楽しみを見い出している
・稼ぐ力があり、当面資産収入は不要
・基本的には、投資を売却することはない
・将来挑戦したいことができたら使うかも
・期限のない長期的な資産形成

短中期的に資産を形成し安定的な資産収入を得ること > VTI一本?
・資産形成は手段
・数年後にFIREを目指している
・サイドFIREとして事業収入も得る予定だが…
・資産を定期的に取り崩すことを想定
・長期的に試算が拡大するに越したことはないが…
・安定的に目標額へ到達したい
・FIRE後、取り崩しながら安定的に運用したい

両学長との対談動画を見ていて、厚切りジェイソンさんの投資の目的は動画主の目的とは明確に違うなって感じました。
厚切りジェイソンさんの投資の目的は「長期的に大きな資産を形成すること」だと思いました。
もう資産形成そのものが目的化しているような感じで、資産形成に楽しみを見い出してる感じでした。
もうFIREの域に達しているとは言え、稼ぐ力があって当面は資産からの収入は不要で、基本的には投資を売却することはないとおっしゃってました。
あえて言うなら、もし将来、挑戦したいことができてお金が必要なら使うかもしれない、期限のない長期的な資産形成をやってるようです。
この目的を達成するにはVTI一本が最適解だと感じました。

一方、動画主は目的が厚切りジェイソンさんと違って、短中期で資産を形成し、以後は安定的な資産収入を得ることが投資の目的です。
資産形成はあくまで手段で、数年後にFIREを目指して、FIREした後は完全FIREではなくサイドFIREと言う形で事業収入も引き続き得る予定だけど、それでは足りないから資産を定期的に取り崩すことを想定してます。
長期的に資産が拡大するに越したことはないですが、それよりは安定的に目標額へ到達しつつ、FIRE後も取り崩しながら安定的に運用したいことに重きを置いてます。

このように投資の目的は厚切りジェイソンと動画主では結構違うので、その投資手法としてVTI一本で良いのか?って感じです。

安定的な資産収入が目的な場合、どんな投資相が良いのかを解説します。

「②安定的な資産収入獲得」

動画主が投資に期待すること
1.目標とする金額に(比較的)安定的に到達すること
2.目標金額達成後(比較的)安定的に資産収入を得ること

VTI一本(=株式100%)投資だと…
・目標とする金額に到達する時期が、ブレやすい
・目標金額到達後に、安定的な資産収入を得にくい
>定額取り崩しだと、枯渇する可能性が比較的高い
>低率取り崩しだと、毎月の収入が比較的ブレやすい

動画主の投資手段は…
リスクを比較的抑えるために債権等も組み入れている

安定的な資産収入獲得にはVTI一本以外の方法を考えましょう。
動画主が投資に期待することをまとめると2つあり、一つ目が「目標としてる金額に比較的安定的に到達すること」2つ目が「目標金額に到達した後は比較的安定的に資産収入を得ること」つまり取り崩しです。
VTI一本、つまり株式100%の投資だと、目標とする金額に到達する時期はかなりブレやすいだろう、なので2つ目の点についても目標金額到達した後に株式100%の資産から安定的な資産収入を得るのが少し難しいんじゃないかと考えてます。

FIREした後の取り崩し方法は「4%ルール」が有名ですが、細かく言うと二通りあり、目標金額の4%を定額でずっと取り崩し続ける方法だと、株式のようにボラティリティの大きい資産に全振りした状態で定額を取り崩し続けると枯渇する可能性が比較的高いです。
もう一個の方法は定率、資産残高は投資成績によって増えたり減ったりしますが、毎年の資産残高に対して4%を毎年取り崩す場合、株式に全振りすると4%の数字が毎回かなりブレるので結構生活し辛いです。

そこで動画主は、2つの期待に応えさせるための投資手法として、リスクを比較的抑えるために株式だけじゃなく債権等も組み入れてます

と言うのも、株式は30年や度から50年くらいの長期間では最もリターンが良い投資対象と言われてて、どうしてもお金を増やすことが大好きなので株式に飛びついてしまいたくなる所をぐっと堪えて、一点で資産額を最大にしたいわけでなく、まずは5年くらい、すぐ先の時点で目標額に比較的安定的に成長してもらって、且つそれ以降は比較的安定的に取り崩しを続けたいと考えてます。

なら債券のような、株式よりはローリスクローリターンで、しかも株式と値動きが逆相関する商品を少しトッピングすることでポートフォリオ全体のリターンをそこまで大きく下げず、リスクだけをググッと下げられるので、動画主は債権を組み入れてます。

実際、厚切りジェイソンさんと違って資産を実際に取り崩しながらFIREしてる人の例を見ると債権を持ってる人を良く見ますし、トリニティスタディでも債権を20%入れた方が安定感が増すことが示されてます。

まず投資目的が違えば最適な投資手法も異なるので、厚切りジェイソンさんの場合、投資目的は「長期的に大きな資産を形成すること」じゃないかなと思ってて、この場合は株式100%「VTI一本」が最適解です。
一方、動画主のように短中期で資産を形成し、以降はそこから安定的な資産収入を得るのが目的なら「VTI一本」のような株式100%よりは、少し債権を織り交ぜたポートフォリオが良いんじゃないかって考えです。

注意点

最後に注意点を2つ話して終わりにします。

1・握力があれば株式のみで良い?
・握力=暴落時にも投資を継続する忍耐力
・長期的に資産形成を目指し株式投資するなら、握力が必要
・逆に握力があれば、どんな人でも株式のみで良い? →×
・資産収入を得るならば、握力があるからと言って、株式投資のみで大きく目減りした資産から取り崩し続けると枯渇する
・握力に自信があっても、リスクの最適化(債権の組み入れ等)は必要

2・正しいポートフォリオの考え方
・「現金1000万+VTI1000万」
・これは株式100%ではなく、現金50%:株式50%
・もしこれを株式100%のつもりで保有しているとしたら、想定しているより低いリスクしか取れてない
・ポートフォリオは、現金も含めて資産全体で考える
・現金も債権同様に立派な投資対象で、リスクの調整が可能。
・ただし債権の方が株式と逆相関する分、有利な傾向

1つ目の注意点です。握力があれば株式のみでいいんじゃない?って所です。

「握力」って良く言葉投資界隈で使われてる、暴落時にも投資を継続する忍耐力で、とにかく市場から逃げないってことです。
長期的に資産形成を目指して株式投資するなら、この「握力」は必ず必要ですが、逆がそのまま成り立つわけじゃなく、逆に握力があったらどんな人も株式投資のみで良いわけじゃなく、資産収入を得る目的があるなら、握力があっても株式100%言う訳にはいかないんじゃないか?
株式100%だと相場が悪い時は大きく資産全体が目減りしてしまい、握力があっても、大きく目減りした資産から取り崩し続けると結局、資産が枯渇してしまいます。

握力が合って資産が枯渇しても何の意味もないので、握力に自信があっても資産を取り崩す予定がある人はリスクの最適化、債権の組み入れは検討する必要があります。

注意点2つ目、正しいポートフォリオの考え方です。
例えば現金1000万円と投資、全部VTIで1000万円のポートフォリオを組んでる方が「自分は株式100%で投資してます」って言うのは間違いで、実際のポートフォリオは現金50%、株式50%です。
もしこの人が株式100%のつもりで保有しているとしたら、この人が本来取りたかったリスクより低いリスクしか取れてません。
この人は本来、株式100%リスクを取って、相応のリターンを求めようとしてたはずなのに、想定より低い株式50%のリスクしか取れてないので、想定より低いリターンしか取れない、このようにポートフォリオは持ってる現金も含めて資産全体で考える必要があります。

現金も債券と同様に立派な投資対象で、現金はリスクの調整が可能な商品です。
ただ現金と債権を比べると、債券の方が株式と逆相関するので、リターンをそこまで落とさずにリスクを下げられるので債券の方が有利です。
簡単に言ってしまえば株がすごい暴落し下がった時に、株が下がったから、その株を買い増したい、リバランスしたい時に株式投資以外の資産を置いといた現金で株を買えば良いですが、債権に置いておけば、株が落ちている時に債券が上がってる可能性が高いので、株を買おうと思った時に債権が株に移したい時、債権が膨らんでくれているので思ってたより株を沢山買えるので有利だって話です。

ちょっとした注意点2つ「握力があれば株式のみで良いか」と「正しいポートフォリオの考え方」でした。

まとめ

本日のまとめです。

  • (厚切りジェイソンさんのように)長期的な資産形成が目的ならVTI一本が最適解の一つ
  • (動画主のように)安定的な資産収入獲得が目的ならVTI一本ではなく、債権組み入れによりリスク管理を検討すべき

【VTI一本】厚切りジェイソン氏の投資術「VTI一本」はFIRE向きなのか。雑感

資産形成目的とセミリタイア目的で、資産運用の方法が違ってくるなんて思いもしませんでした。
確かに資産を取り崩す前提なら、株価が下落した時のメンタル維持がすこぶる大切です。
しょっちゅう「年間利回り」って単語を使いがちですが、実際セミリタイア目的で取り崩す際は株価の波に一喜一憂させられるもんです。
確かにリターン最大化を狙うならVTI一本でしょうが、債権も混ぜた方がセミリタイアには実践的でしょう。

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