新NISAは一括投資5年コースが最適解!

投資

以前「ジャックとジルの投資の話」を積み立てNISAに当てはめるシミュレーションを解説しました。
(詳しくは「新NISAで底辺セミリタイアするには最短5年コース?それとも15年コース?」をご覧ください)
今回は実際の株価に当てはめて好景気、不景気、様々なタイミングで一括か積み立て、どっちの方が勝率が高いかシミュレーションしたようです。
実際の株価と連動させると、果たしてどちらの方が勝率が高いでしょうか?
「暮らしに役立つ理数系チャンネル」さんの動画です。

  1. 「【衝撃】積み立て投資の方が元本割れリスクが高い!リターン確率一覧表を大公開!実際の過去相場で新NISA積み立てシミュレーションやってみた!」
    1. ①「仮想eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の作成
      1. シミュレーションに用いる投資信託の選定
      2. 過去の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の運用成績を計算で求めよう!
      3. 完成した「仮想eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」のチャート
    2. ② ①を用いた(=過去相場に基づく)積み立てシミュレーション
      1. つみたて方法・比較方法
      2. シミュレーション結果発表
      3. ジャック最高額&ジル最高額(2007年12月~2022年12月)
      4. ジャック最低額&ジル最低額(1963年12月~1978年12月)
      5. ジル積み立て終了後リーマンショック(2003年9月~2018年9月)
      6. ジル積み立て終了後ブラックマンデー(1982年9月~1997年9月)
      7. ジャックとジルの差額(積み立てから15年後)
      8. ジャック中央値(1977年9月~1992年9月)
      9. ジル中央値(2001年9月~2016年9月)
      10. 二人の差額中央値(1958年9月~1973年9月)
      11. 「ジャックvsジル」のまとめ
      12. 「積み立て年数(5~15年間)と15年後リターンの関係」の確率一覧表
      13. 分散投資のパラドックス?
      14. 「積み立て年数(5~45年間)と45年後リターンの関係」の確率一覧表
    3. ③独自の年利・暴落率を設定した場合の積み立てシミュレーション
      1. シミュレーション条件
      2. つみたて方法・比較方法
      3. シミュレーション結果発表
      4. 暴落発生無し
      5. 積み立て開始からx年後(x=1~15)に暴落発生
      6. 終わりに
  2. 【衝撃】積み立て投資の方が元本割れリスクが高い!リターン確率一覧表を大公開!実際の過去相場で新NISA積み立てシミュレーションやってみた!雑感
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「【衝撃】積み立て投資の方が元本割れリスクが高い!リターン確率一覧表を大公開!実際の過去相場で新NISA積み立てシミュレーションやってみた!」

2週間ほど前に新NISAの積み立てシミュレーション第2弾の動画をアップした所、33万回以上再生されて多くの反響をいただきました、本当にありがとうございます。
でも前回は年利が一律5%としてのシミュレーションだったので「過去の実際の暴落相場でも5年で積み立て終わっても大丈夫なのかシミュレーションして欲しい」とか「分散投資で時間の分散が効いてて暴落リスクに強いのがメリットだから、暴落も含めたシミュレーションをしないと15年も掛けて積み立てる方法の良さが出てこないんじゃないか」って意見を頂きました。

積み立てたら大損しないか心配ってことなので、今回はそのリクエストにお答えした動画です、是非最後までご覧ください。

大きく分けて3部構成になってて、1つ目が今トップレベルで人気のある投資信託e MAXIS Slim S&P500の過去データの作成です。
こう言う投資信託って新しくて歴史が浅いので、過去のチャートや為替のデータを元に 投資信託の過去の仮想データを作成しました。
2つ目に先ほど作成したデータを元に積み立てシミュレーションを行いました。
最後、3つ目に積み立てが終わった直後に暴落が起きた時なんかにリターンはどうなってしまうのか、人工的に暴落をピンポイントで発生させたデータを入力してシミュレーションしてみました。
メインは②と③なので、①が長いと感じた方は飛ばして②から見ても大丈夫です。

①「仮想eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の作成

では1つ目の仮装被膜システム米国株式のデータ作成から、S&P500指数とドル円の過去のチャート等を元に、仮想投資信託の過去の価格データを作成する内容です。

シミュレーションに用いる投資信託の選定

まず過去の相場で積み立てシミュレーションするには、積み立てる投資信託を何にするか決めないといけません。
楽天証券のホームページから投資信託の買い付けランキングを見ると1位は皆さんご存知のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)純資産は1兆6000億円以上で小さめの国の国家予算並の金額です、凄過ぎますよね。
ちなみに2位はeMAXIS Slim 全世界株式です、ここ最近色んな専門家の意見を聞いているとS&P500指数に連動するインデックスファンドか、あるいは全世界株に連動するインデックスファンド、どちらかを選べば間違いないって感じで、これら2つが投資の最適解とされてるので、今回はランキング1位のeMAXIS Slim 米国株式でシミュレーションしました。
ただ、この投資信託が誕生したのが2018年からなので、2018年7月以降のチャートしか見れません。

過去の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の運用成績を計算で求めよう!

かなり大変ですが、もし昔からeMAXIS Slim 米国株式って投資信託が存在していたとして、どのような運用成績だったかチャートを1から計算で求めて作り上げる必要があります。
そこで投資信託と成績が連動してるS&P500指数の過去データを調べてみた所「株連」って株式情報サイトに1957年3月から2022年12月までのS&P500のチャートが載ってて、かつS&P500の3ヶ月ごとの具体的な値も掲載されてて、より精度の高いシミュレーションが出来ます。
前回の動画のシミュレーションみたいに毎年5%ずつ規則正しく増える場合なら、1年毎に積み立てる設定でも3ヶ月ごとに積み立てる設定でも一括投資と積み立て投資の両者の優劣はなかなか出ませんが、実際の相場のように激しく株価が変動する場合、より細かいデータがあった方が両者の優劣の差を判断する精度が高まります。
こちらがeMAXIS Slim 米国株式とS&P500の3ヶ月ごとのリターンの比較です、もちろんeMAXIS Slimの米国株式の データが存在する2018年12月以降の比較データなので大まかなリターンは同じですが一部、大きく乖離している部分があります。
何故かと言うとeMAXIS Slim 米国株式は為替の影響をもろに受けるからですね。
為替を考慮したグラフに修正しましょう、だいぶ2つのデータが近づきました。
これでほぼ良さそうな気がしますが、さらに運用管理費用を考慮します、管理費用は年間で 0.0968%、3ヶ月に直すと0.02%台なので、グラフを管理費用の分だけ下にずらしましょう。
細かい話ですが、投資信託は純資産額に応じて信託報酬率が段階的に引き下げられて、500億円未満の部分は0.0968%ですが、例えば1000億円以上の部分は0.0957%で、要するに0.0011%だけ、さらに安くなります。
現在の純資産額が1兆6000億円オーバーなので、ほとんど後者の値になります。
どちらにしろ小さ過ぎて計算結果には全くと言って良いほど影響しません。
まとめるとS&B500の値に為替と管理費用と配当金再投資の影響を考慮すると、eMAXIS Slim 米国株式の値にここまで近づけました。
他にも投資信託には「隠れコスト」があり、加味すると配当金はもっと出ていた可能性もあります。
他にも何かしらの理由でS&P500指数と投資信託のリターンの間に誤差が生じる、いわゆるトラッキングエラーとか色んな原因で僅かな誤差はどうしても生じてしまいます。
一概にこの補正が配当金の分だけではないと思いますが、いずれにせよS&P500指数とeMAXIS Slim 米国株式を近づけるため、補正しなければいけません。
ここまで求めてきたS&P500をeMAXIS Slim 米国株式に近づけるための計算式、要するに 為替、管理費用を考慮した計算式と、配当金再投資や隠れコストを加味した補正をする計算式を1957年からの全てのS&P500のデータに適用すれば、1957年からeMAXIS Slim 米国株式が仮に存在していた場合の運用成績が求められます。

完成した「仮想eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」のチャート

こちらが計算で求めた1957年から2022年までの、3ヶ月ごとのリターンのデータです。
管理費用、配当金、再投資、隠れコスト等を合わせたデータをS&P500って呼ぶのも面倒なので、これを「仮想eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と呼びましょう。
この仮想等信託の平均リターンは3ヶ月あたりプラス1.66%、年利にすると6.82%で、動画主が想像してた値よりかなり良かったです。
前回の動画のシミュレーションでは一律5%でシミュレーションしてたので、かなりの成績です。
ようやく66年分のデータを得られるので、この仮想データで積み立てシミュレーションを実行しましょう、特にブラックマンデーとリーマンショックが来た時に結果がどうなるか楽しみですね。
なお、この仮想投資信託の最初のデータ、1957年3月の価格を100%として計算してます。

② ①を用いた(=過去相場に基づく)積み立てシミュレーション

いよいよ、2番目の過去相場に基づいた積み立てシミュレーションです。
先ほど過去のS&P500や為替の過去データから作成した仮想投資信託のデータを元にシミュレーションを行う内容です、早速やりましょう。

つみたて方法・比較方法

今回のシミュレーションの積み立て方ですが、ジャックが毎年コツコツと120万円ずつ15年間積み立てます、新NISAの年間の積み立て投資枠の金額です。
一方せっかちなジルは毎年360万円ずつ5年間積み立てて、6年目以降は積み立て後に放置します、新NISAの年間の積み立て投資枠120万円に加えて、年間の成長投資額240万円も積み立て投資に使う場合を想定してます。
二人とも投資額は1800万円で同じです、この1800万円は新NISAの生涯投資額を想定した金額です。
この場合、積み立て開始から15年後にジャックとジルの資産額はそれぞれどれくらいで、どちらがどれだけ多いのか検証します。
ただし、ここで先ほど作成した仮想e Maxis SLIM 米国株式のデータが3ヶ月ごとだったのに合わせてジャックは3ヶ月に1回、30万円ずつ、ジルは3ヶ月に1回、90万円ずつ積み立てることにします。
この条件で二人とも積み立て開始から15年が経過した時、要するにジャックが積み立て終わった直後に二人の資産額がどうなってるか比較検証します。
細かい話ですが、ジャックとジルはそれぞれ15年間と5年間積み立てると言いましたが、厳密にはそれぞれ3ヶ月早く積み立て終わります。
算数の植木算みたいなもので、例えばもし1月から12月まで、毎月1日に12回に分けて1年間だけ積み立てると考えた場合、1月1日に積み立て始めて積み立て終わるのは翌年の1月1日ではなく、今年の12月1日です、だから最初の1月1日から11ヶ月しか経ってない、つまり一つ減るので、ジャックが積み立て終わるのはスタートから15年後ではなく14年9ヶ月後になるので、積み立て自体は14年9ヶ月後に終了させて、資産額を評価するのは15年後にします。
次にシミュレーション方法、先ほど動画主が作成した仮想 e Maxis SLIM 米国株式の1957年3月から2022年12月の計66年間のデータのうち、考えられる15年間の抜き出し方全てを試します。
要するに1957年から2022年の3ヶ月ごとのデータなので、合計204個のデータがあり、204通りすべてを検証しました。
ジャックとジルを計204回シミュレーションして比較した場合、それぞれ何勝して、それぞれ勝率が何%程度になるのかって問題ですね、ぜひ考えて予想してみてください。

シミュレーション結果発表

では結果を発表します、204回のシミュレーションのうちジャックは36勝、ジルは168勝でジルの圧勝です。
ジルの勝率は80%を超えてるので、ほとんどの場合はジルの積み立て方の方が良いことになります。
この結果だけ発表しても面白くないので、204回のシミュレーションからどんなことが分かるのか一つ一つ解説します。
そもそもジャックとジルは結局それぞれ幾らになったのか気になりますよね、こちらが積み立て開始年月と、その時の二人の資産額を表したグラフです。
このグラフは204回のシミュレーションをそれぞれ独立して行ってる意味も込めて、グラそれぞれのシミュレーションを独立した一つ一つのプロットで示してます。

ジャック最高額&ジル最高額(2007年12月~2022年12月)

ジャックの最高額は最も新しいデータ、2007年12月から2022年 12月の15年間でシミュレーションした場合で資産額は6577万円です。
一方、ジルの最高額はどの期間かと言うと、実はジャックと同じ2007年12月から2022年12月の15年間で、シミュレーションした場合の資産額は1億1436万円です。
もう少し細かく説明すると右上のグラフは投資信託の3ヶ月ごとのリターンを示したグラフで、右下のグラフが積み立てを開始した時の投資信託の価格を100%とした場合の価格の推移です、二人とも資産の伸び方がえげつないですね。
何でこんな資産を増やせたのか考えると、まず積み立て始めてから1年後にリーマンショックの最大下げ幅マイナス38.2%を喰らって、3ヶ月後にもマイナス15.9%を喰らってます。
この2回分でこの仮想投資信託は大暴落していて、積み立て開始から1年3ヶ月後の価格は44.4%です、最初の半額以下ですね。
この時ジャックもジルも安値だけど買い集めてるわけです、買い集めてるって言っても普通にドルコスト平均法で積み立ててるだけですが。
しばらく価格が100%を切ってる状態で約5年間買い集めて、ジルが積み立て終わった後、積み立て開始から5年後ぐらいから株価がどんどん上昇、そりゃジルの資産額爆増するよねって感じですね。
もちろんジャックの方も15年間積み立ててますが、最初に安く買い集めて最後に株価が上がった方が資産が最も増やせるのは同じなので、そんな理由で二人とも資産が最大になったわけです。
前回の動画のコメントで「もしジルが暴落中に積み立てたら大損しちゃうんじゃないですか」って質問がありましたが、暴落中に積み立てるのは全然怖くないです、むしろ安く買い集められるので今回のように暴落大歓迎ってパターンです。
本当に怖いのは暴落中に積み立てるんじゃなくて、株価が絶好調の時に積み立てて積み立て、終わった後に大暴落が来るパターンです。
だから投資初心者が「今株価が絶好調らしいから始めちゃおうかな」ってのは、タイミング的には一番危ないパターンです。
暴落が来たから「投資はやっぱり怖くなった、積み立てるのは止めとこうかな」って初心者の声もよく耳にしますが、これも最悪で、心理的には分からなくもないですが、暴落が来てるからこそコツコツ積み立てを継続して安値で買い集めた方が良いのが分かります。

ジャック最低額&ジル最低額(1963年12月~1978年12月)

ここまで最高額になるパターンを見てみて、この場合はジルの方がジャックよりもちろん良いけど「最低額で見るとジルはジャックより酷いことになってるんじゃないの?」って思いますよね、でも実はそうでもないです。
ジャックの最低額は1963年12月から1978年12月の15年間でシミュレーションした場合で資産額は1288万円です。
一方、ジルの最低額はこれまたジャックと同じ1963年12月から1978年12月の15年間でシミュレーションした場合で、資産額が1287万円です。
元本が1800万円だったのでだいぶ減ってしまってますが、二人の15後の資産額は1万円しか違わないので、ジャック方式で積み立てるのはあまりリスクヘッジになってない、リスクとリターンが合ってない気がします。
しかも最低額を叩き出す期間も最高額を叩き出す期間も、それぞれジャックとジルが同じ時に積み立て始めた場合なのが興味深いですよね。
実は投資信託の運用リターンにランダムな値を打ち込むと、ジャックが最低額が叩き出す期間とジルが最低額が叩き出す期間がずれる場合もあり得ます。
もちろん二人は同じ15年間の期間でシミュレーションしてますが積み立て方が違う分だけ、いつから積み立て始めた時に最高額または最低額になるかは少しずれる場合があります。
もちろん近い期間になりますが、実際の過去相場を使うと期間まで全く同じです。
結局ジャック方式でも同じ期間、ほぼ同じ金額だけ損してるわけなので、ジル方式で積み立てたけど、やっぱりジャック方式にしとけば良かったって考えなくなります。

では二人の資産額が最悪となってしまった場合を分析しましょう。
1963年12月から1978年12月のグラフですが、なかなか厳しいものがあります。
細かく分析すると、積み立て始めてからちょうど5後の1968年12月にピークの156.9%をつけます。
ジルが積み立て終わった丁度5年後のピーク、高値と言う高値を思いっきり掴まされてしまったので最悪です。
初心者は株価が好調な時に投資を始めたくなるけど、その時が株価の天井だった場合、タイミングとしては最悪です。
その後、株価は下落していって後半の7年半のうち3ヶ月間の下落が10%を超えるのが4回もあり、特に積み立て開始から10年後が1973年頃に当たる、日本だと高度経済成長期が丁度オイルショックで終わった頃で、アメリカのS&P500ももちろん、世界中で石油の値段が上がって世界的なショック相場になってます。
この シミュレーション期間の一番最後の15年後に、15年間で最低の86.6%をつけます、この86.6%って数字は100%より小さいものの、数字自体に問題はありません。
例えばグラフの真ん中が窪んでる形なら、最後の数字が100を下回っても安く買い集めて、最後に上昇していって儲かる可能性だってあるわけです。
今回は真ん中が盛り上がってて最後の15年に、15年間の最低値を叩き出してるのが問題です。
要するに株価が右肩上がりで上昇する時に最も資産額が増やせることを想定して積み立ててるので、今回のように最後に右肩下がりになってる場合、最低額を叩き出してしまいます。
ただ株価は高値で掴まないで安値のうちに積み立てておいた方が良いのが分かったと思いますが結局、結果論です。
要するに今現在、高値圏なのか安値圏なのかは誰にも分からないし、今が高値だと思ってても数年間さらに高値を更新し続ける場合もあれば今が安値の底だと思ってても、さらに二番底の発生もあり得ます。
だから株価が長期的に見て右肩上がりに成長すると思うなら、今の株価にかかわらず積み立て額を変更せず、いつもどおり積み立てる方が良いです。
「ジャックもジルも15年後には1280万円付近まで資産が落ち込むから、元本の1800万円からしたら結構な下落幅だな、新NISAで積み立てるのって怖いな」って思った方もいるかもしれませんが、今回は15年間と比較的短めの期間でシミュレーションなのでこうなったわけで、もう少し長期的に仮想等信託をホールドできるなら全然問題ないです。
その証拠に先ほどの最低額を叩き出した15年間のグラフに、もう15年間足してみて1993年12月までのグラフにしてみるとこんな感じです。
15年後では二人の資産は 1280万円台でしたが、15年後から16年3ヶ月後にかけての1年3ヶ月間の間に49.2%も、仮想投資信託の価格が上昇して、積み立て開始から16年3ヶ月後、つまり1980年3月には二人とも元本の1800万円しっかり上回ります。
しかも、その後も投資信託価格が伸び続けて、結局30年後の1993年12月にはジャックが4016万円、ジルが4015万円になって、ちゃんと二人とも元本を2倍以上にできてます。
ここで「たまたま15年3ヶ月後から30年後の相場が良かっただけでしょ?」って思った方もいるかもしれませんが、この間にブラックマンデーはしっかり食らってるので、そうとも言い切れません。
ちなみにこの時の3ヶ月間での下落幅が-34.3%で、動画主が作成した仮想等信託のデータの中でリーマンショックの次、2番目のワースト記録です。
それにも関わらず、投資信託価格はブラックマンデーで直前の価格を、ブラックマンデーからたった1年9ヶ月後に回復して、さらに超えていってます。
投資は「長い期間を取れば取るほど負けない」って言いますが、正にそう言う事ですね。
株価は長期的に見れば緩やかに右肩上がりになって確率が非常に高いので、慌てずに ホールドし続ければ問題ないのが分かります。

ジル積み立て終了後リーマンショック(2003年9月~2018年9月)

ここまで聞いて「リーマンショック中に積み立てると安く買い集められるから資産が最高額になるのは分かったけど、例えばジルが5年間積み立てが終わった直後にリーマンショックが来てしまったらどうなるの?」って思う方もいるかもしれません、これもシミュレーションしましょう。
2003年9月から2018年9月でシミュレーションした場合のグラフで、ジルが積み立て終わった直後、つまり積み立て開始から5年3ヶ月後にリーマンショックのマイナス38.2%がぴったり来ます。
さらにリーマンショックの3ヶ月後にもマイナス15.9%の下落が来て、2回の下落を食らってジルは積み立て終了時、5年後には2000万円近くあった資産額が半年後、5年6ヶ月後には約半分、資産額が963万円です。
元本が1800万円なので、963万円まで減るのって相当メンタルにも堪えます。
でも右上のグラフを見てみると、その直後にこの仮想投資信託の価格は22.3%も急上昇してて、リーマンショック後に変動率がプラス10%以上記録した3ヶ月間が合計で7回もあり、その結果、最終的には15年後にジルの資産額は4826万円になってて、元本を上回った所から2倍以上になってます。
それから面白いのはジャックの方はリーマンショック中も積み立て続けているので投資信託をめっちゃ安値で買えているはずですが、最終的に15年後の資産額はジルを上回ってません。
ジルが積み立て終わった直後にジャックがめちゃくちゃ安い価格で投資信託を買い続けられれば良いですが、積み立て開始から9年後から10年後ぐらいにはリーマンショック前の株価まで回復してしまってるので、ジャックはあんまり安値で買い集め続けられません。
ちなみに今回のトータル66年間のシミュレーション期間の中で最も下落率が大きいのがリーマンショックですが、念のため2番目に下落率が大きいブラックマンデーでも検証しましょう。

ジル積み立て終了後ブラックマンデー(1982年9月~1997年9月)

1982年9月から1997年9月の15年間でシミュレーションした場合のグラフです、ジルが積み立て終わった直後にブラックマンデーの34.2%の下落が来るように期間を設定してます。
この場合もジルは問題なく15年後に資産プラスに出来てるどころか、5745万円になってて、元本が3倍以上になってます。
ブラックマンデーから1年6ヶ月後に23.9%上昇しているのが大きいです。
さらに3ヶ月後も12.4%上昇してて、ブラックマンデーの3ヶ月後も実はよく見ると12.5%のプラスで、こんな感じでブラックマンデー後に何度もこの仮想投資信託の価格が上昇する局面があり、ブラッグマンデーからたった1年9ヶ月後にはブラックマンデー前の価格を回復してます。
さらに積み立て開始から13年後から15年後にもITバブルが始まって、投資信託価格が急上昇してます。
またまた面白いのがグラフを見てみると、やっぱりジャックはジルに勝ててません。
後で詳しく取り上げますが、ジルが積み立て終わった直後に暴落が来るのか、それとも積み立てで終わって数年経ってから暴落が来るのかはジルの15年後の資産額にはほとんど影響しません。
何でかと言うと5年目までに積み立てが終わってるので、それ以降のリターンはシンプルに5年目時点の資産額×その後の投資信託リターンで決まるからです。
投資信託のリターンって掛け算で求められます、掛け算は順番変えても計算結果は同じなので、何年後に暴落が来ようが積み立てが終わってさえいればジルの資産額にはほとんど影響しません。
影響するのは実はジャックの方で、積み立て開始5年後に暴落がくれば早いうちから安く買い集められるし、積み立て開始14年後に暴落が来れば、あまり長い期間安く買い集められません。
そんな意味では、このシチュエーションって限りなくジャックが勝ちやすいシチュエーションだと思いますが、それでも勝ててません。
何でここまでジルが負けないのかと言うと、まず1つに暴落直後にすぐ暴騰が来てるからです。
仮想 eMAXIS SLIM 米国株式でも、やっぱりこの2つの大暴落がパッと目につきますが、よく見てみると暴落の直後に暴騰が来てます。
暴騰が来たからと言って、必ずしも前の暴落がチャラになるわけではないですが、暴落の後にリバウンドが来る可能性も結構あるのは知った方が良いです。
この結果だけを見て、暴落が来たら沢山買えば良いわけでもなく、必ず暴騰が来るわけでもなく、結構時間が経ってから暴騰が発生することもあります。
他にもリーマンショックの時のように、マイナス38%の下落の直後にもマイナス16%の下落が来てて、要するに2段階下げたり3段階下げる場合もあるので、暴落が来たタイミングだけ狙って買って儲けるのは、それはそれで難しいです。

ジャックとジルの差額(積み立てから15年後)

話を元に戻して「じゃあどういう時にジルはジャックに負けてしまったのか」見ていき ましょう、二人の差額はいくらになったのかをグラフにするとこんな感じです。
ジルがジャックを最も大きく上回るのは、ジャックもジェルも最高額を叩き出した場合で最も新しいデータ、2008年12月からの15年間でシミュレーションした場合で差額は4859万円です。
一方、ジャックがジェルを最も大きく上回るのは1968年6月からの15年間シミュレーションした場合で差額は295万円、あえてジャック方式を選ぶならリスクとリターンが全然合ってない気がします。
ちなみに204回シミュレーションした場合の二人の差額の中央値はジルのプラス669万円なので、かなりジル方式の方が有利です。
二人の勝敗が飛び飛びにランダムに入れ替わることはなく、連続して勝ちが続いたり負けが続いたりします。
ジルが負けてしまったのは1963年12月から1969年12月に積み立て始めた場合の25連敗と、1996年12月から1999年6月に積み立て始めた場合の11連敗の大きく分けて2つの期間しかありません。
ここではジャックがジェルの資産額を最も大きく上回った1968年6月からの15年間のグラフを見ましょう。ジルの資産額が、さっきのブラックマンデーより株価が低迷する期間が長いのが特徴ですね。
ジルは最初の5年間で積み立てるので投資信託価格がほぼ100%の時に購入したことになります。
一方ジャックの方は6.5年後と10.5年後の投資信託価格がそれぞれ 63.6%、60.9%と大きく下がってるのを始めとして、全体的に比較的安い値段で投資信託を購入できてます。
ジャックは結構安い値段で買えてるけどジルは安い値段で買えなかった時、2人の15年後の資産額が最も逆転します。
ただ二人の差が最大になったと言ってもジャックが2735万円、ジルが2440万円で、ジルはジャックより11%資産が少ないだけで、あんまり差が開いてないとも言えます。
さっきとは逆でジェルがジャックの15年後の資産額を最も大きく上回った場合のグラフだと、ジルの15年後の資産額が1億1436万円、ジャックは6577万円で、ジャックはジェルよりも42%も資産額が少なくなってます。
ここまで色んなデータを出してきましたが、資産額の最大値や最小値、差額の最大値など極端なものばっかりだったので、中央値だとどうなるか簡単に紹介します。

ジャック中央値(1977年9月~1992年9月)

204回のシミュレーションのうち、ジャックの15年後の資産額が中央値となった1977年9月から1992年9月のデータです。
この時ジャックの15年後の資産額は3013万円、ジルは4340万円で二人の差額は1327万円ですね。
ジャックが積み立てている間にはブラックマンデーもありますが、そのリターンは普通の水準に落ち着いたのが興味深いです。

ジル中央値(2001年9月~2016年9月)

204回のシミュレーションのうち、ジルの15年後の資産額が中央値となった2001年9月から2016年9月のデータです、ジルの15年後の資産額は3718万円、ジャックは3410万円で二人の差額は3008万円です。
ジルの中央値のシナリオの場合、ジルが積み立て終わってからリーマンショックが来てるのが興味深いですね。
ショック相場が来てもそのリターンは平均的、中央的で、要するにあんまりショック相場にビビり過ぎるのも良くないです。

二人の差額中央値(1958年9月~1973年9月)

全部のシミュレーションのうち積み立て開始から15年後のジャックとジルの二人の差額が中央値となった1958年9月から1973年9月までのデータです。
この時積み立て開始から15年後の二人の差額はジルのプラス669万円でジャックが2007万円、ジルが2676万円です。

「ジャックvsジル」のまとめ

結局、何となくジャック方式よりジル方式が良いことが分かったけど、じゃあ具体的に どれぐらい良かったを表した表で、元本1800万円を100%とした場合、15年後のリターンが幾らになってるか確率を表してます。
今回のように突出して大きい値がいくつかある場合、平均値より中央値の方が実態を表してると良く言われるので、今回は中央値を乗せてみました。
話を戻してジルの方は中央値が200を超えてるので、全シミュレーションの半分以上で資産額を2倍以上に出来てます。
こう見るとジルの方が元本を2倍、3倍、4倍等に出来てる確率が高いのに加えて、元本割れする確率も低いです。
15年分散投資ってリターンでは劣るけど、その代わりリスクも少ないと思ってましたが、そうではないのがこの表で分かります。
人間はAIじゃないので、この表のような統計データがいくら頭に入っていても、いざリーマンショック級の暴落が来たら「今回は特別なんじゃないか」って思ってメンタルが揺らいでしまい、積み立てを継続できなくなるものなので大型の暴落が来た時はどうだったか、個別ケースもしっかりと知ることが大事なので、チャートを一個一個確認するのも大切なのをご理解ください。

「積み立て年数(5~15年間)と15年後リターンの関係」の確率一覧表

こちらが積み立て年数を5年、6年、8年、10年、12年、15年とした場合の15年後のリターンの確率を示した一覧表です。
分散投資年数を15年から段々と縮めるとリターンが良くなる確率が上がって、かつ元本割れするリスクも小さくなるのが面白いです。
一部、資産が70以下になる確率がゼロだったのが1.0%になってしまいますが、細かい所を除けば分散投資年数を短くしても元本割れのリスクはむしろ小さくなって、リターンが向上します。

分散投資すると期待リターンが下がる確率が高い代わり、元本割れする確率も下がってオススメって話をするYouTube動画を見たことがある気がしましたが、表を見ると一概にそうとも言えなくて、逆に分散期間を増やすと元本割れのリスクも高めてることになります。
何でかと言うと市場が緩やかな右肩上がりで成長してるから15年以上の投資期間を取ればほぼ負けないのを意味してます。

分散投資のパラドックス?

要するにドルコスト平均法で積み立て期間を分散させて投資する方法って、最近積み立てた分は市場に晒されてる期間が短くなるので結果的には逆に時間の分散が取れてない、一見矛盾したようなパラドックス状態です。
要するに投資する一つ一つの資金を投入する時間を分散させると、その一つの資金が証券口座で運用されてる期間の分散は短くなってしまいます。
分散投資すると運用されてる期間がほぼ負けないとされてる投資期間の15年間を下回るものが沢山出てくる分、元本割れのリスクが高まってしまいます。

ここまで見てきて、これ積み立て期間が3ヶ月から15年のバージョンだけじゃなく30年とか45年のバージョンも見たくないですか?
積み立て期間を15年に決めても年間120万円も積み立てないといけないですが、そんな投資資金がない、余裕がないから毎月の給料の中からいくらか資金を捻出しようとしても、どうしても長期分散投資になってしまう方や、毎月ポイント還元が受けられる上限額がどこの証券会社でも5万円なのもあって、毎月5万円、要するに年間60万円積み立てる予定って方も沢山いらっしゃいました。
他にも現在の積み立てNISAの年間40万円で精一杯だから、止むを得ず新NISAでも年間40万円のまま継続しますって方も結構いらっしゃいました。
ちなみに年間60万円だと30年間、年間40万円だと45年間で生涯投資枠の1800万円に到達するので、シミュレーションするとどうなるのか見てみましょう。

「積み立て年数(5~45年間)と45年後リターンの関係」の確率一覧表

こちらが積み立て年数を5年、10年、15年、20年、25年、30年、40年、45年とした場合の、45年後のリターンの確率を表した一覧表です。
先ほどのシミュレーションと違って今回は積み立て年数がとても長い場合もシミュレーションしないといけないので、今回は45年後のリターンを検証してます。
年数が伸びた分、シミュレーションの試行回数が減って84通りです。
確率に応じて色分けすると、45年以上の投資期間を取ると元本割れしたケースは1回もなかったので素晴らしいですね、元本の2倍に届かなかったケースも1回もないです。
3倍にならなかったケースが、積み立て期間を36年以上掛けると僅かながら発生してしまうレベルです。

表を作ってる時に、積み立て年数が5年の場合はかなりのケースで1億円を超えてて、計算ミスしたかなって一瞬思いましたが、よくよく考えるとさっき15年シミュレーションの時に5年積み立てでシミュレーションしてるジルのリターンの中央値が2倍を超えてたので、45年って15年の3倍の投資期間だから少なくとも2倍の3乗で元本が8倍以上になってないとおかしいです。
実際、中央値は969.8%で、8倍どころが9倍を超えてますが、1億円超えが多くても全然おかしくないなって思いながらこの表を見てました。

最後に補足ですが、表の0%は過去に1回もそのケースが起こらなかっただけなので、未来も絶対に起こらないって保証できないのはご理解ください。

③独自の年利・暴落率を設定した場合の積み立てシミュレーション

最後3番目、独自の年利暴落率が設定した場合の積み立てシミュレーションです。
これはリーマンショック級の暴落が来た場合、ジャックとジェルの資産額の大小関係はどうなるのか、先ほどは過去相場に基づいて見てきましたが、リーマンショック以外の変動相場の影響なども色々受けたので、今度は年利が一律のきれいな右肩上がりの相場中にリーマンショック級の暴落だけを突然発生させたらジャックとジルはそれぞれどのくらい影響を受けるか検証するシミュレーションです。

シミュレーション条件

今回のシミュレーション条件ですが、なるべく実際の過去相場に近い値を採用します。
動画主が作成した仮想eMAXIS Slim 米国株式の平均リターンは3ヶ月間でプラス1.66%、年利換算で+6.82%なので、今回はそのまま採用します。
またシミュレーション期間も先ほどと同じ15年間に設定しますが、15年の間に暴落を1回だけ発生させます。
ここで暴落を何%に設定するかですが、最も暴落率の大きかったリーマンショックの時の下落率は38.2%です、ただし実はその次の3ヶ月も15.9%の下落があり、この2つの下落を合わせると単純に足し算してはダメで、複利で計算する必要があってマイナス48.0%で、今回のシミュレーションでは余裕を見て少し大きい50%の暴落を発生させます。
この条件で暴落が起きるタイミングを積み立てから1年後、2年後、3年後と変化させて15年後まで検証して、資産額を比較するタイミングは2人とも15年後とします。
この15回のシミュレーションのうちジャックとジルがそれぞれ何勝何敗になるかって問題ですね、ぜひ考えて予想してみてください。

つみたて方法・比較方法

ちなみに積み立て方法と資産額の評価方法は先ほどの過去相場、リアル相場シミュレーションと全く同じでジャックは年間120万円、つまり3ヶ月に1回30万円ずつ見立てて15年間継続します。
一方のジルは年間360万円、つまり3ヶ月に1回90万円ずつ積み立てて5年間継続、6年目以降は積み立てを行わないものとします。
この時ジャックとジェルの15年後の資産額を比較します。

シミュレーション結果発表

正解はジルの10勝章5敗です、ジルは勝ち越してるけど、意外とジャックも勝つんだなって言うのが率直な感想ですね。
結果だけ発表してもよく分からないと思うので詳細を見て分析しましょう。

暴落発生無し

ここからは暴落が起きるタイミングが積み立て開始から1年後の場合、2年後の場合と順番に見ますが、その前に暴落が一度も起きなかった場合のシミュレーション結果を見ましょう。
暴落が起きなければ、つまり普通の相場ならジルの圧勝です、当たり前ですね。
ここから先は主に二人の資産額と差額だけ見れば良いと思います。

積み立て開始からx年後(x=1~15)に暴落発生

1年後に暴落が発生した場合です、二人とも暴落がない時に比べて15年後の資産額が少しだけ減りました。
2年後に暴落が起きた場合、二人とも15年後の資産額は減りますが、ジルの方が減少幅が大きいので二人の差額は縮まっていきます。
3年後の場合、さらに差額が縮まりました、4年後でついに逆転、5年後は、この時ジルは積み立てが終わってから暴落が発生するので、ジルの15年後の資産額は6年後、7年後、8年後とずらしても微動だにしません。
何でかと言うと、ここから先は投資信託のリターンを元に掛け算するだけなので、その暴落がいつ来ても、掛け算の順番を変えても計算結果が同じになるので、ジルの15年後の資産額は一切変わりません。

あんまり注目しなくても良いですが、全く同じ理由で15年後の投資信託価格も最初から一切変わってません。
変わっていくのは途中で足し算が入る、まだ積み立て続けてるジャックの方です、6年後に暴落が来た場合、ジルのグラフの形自体は変化してますが15年後の資産額が変わらない一方、ジャックの方は15年後の資産額が少し減ってます。
これを7年後、8年後とずらすとジャックの方がさらに減っていって、ジルとの差が縮まります。
7年後、8年後、まだジャックがギリギリ勝ってますが、9年後で逆転してジルの方が 上回りました。
ここから後はジルの方はやっぱり15年後の資産額は動かないのでジャックは差を広げられる一方です。

暴落が発生すると、発生しなかった場合に比べて二人の15年後の資産額は当然減ります。
でも、どうせ暴落が来るなら積み立て始めの早い時期に来てくれた方が良いことになります。
何故かと言うと早い時期に暴落が来てくれた方が安く投資信託を買い集められる期間が長くなるからです。
例えば開始から14年後に暴落が来れば、ジャックが投資信託を安く買えるのは残り1年しかないですが暴落を1年早く、つまり積み立て開始から13年後にすればジャックが投資信託を安く買えるのは残り2年間に増えます。
ドルコスト平均法の性質上、右肩上がりの相場で途中に暴落が来る場合は早いうちに暴落が来てくれた方が良いです。
ただ、これを聞いて「暴落が早く来たらラッキーぐらいに思っとけばいいのか、良かった」って思う方もいるかもしれませんが、少し怖いことを言うと、このシミュレーションみたいに必ず1回しか暴落が来ないわけではなく、実際には暴落が来たら次の2回目の暴落に怯えることにはなると思います。
ただ過去の実際の相場ではブラックマンデーとかリーマンショックが来た後にはどちらも暴騰が来てたので、暴落が2回くるどころか1回目の暴落を少し相殺してくれるような感じになる可能性の方が高いかなって思ってます。
ただしサンプル数がブラックマンデーとリーマンショックの2回しかないのが少し心もとないですが。
実際、このシミュレーションではジルが積み立て終わった直後、5年後に暴落を発生させた場合が15年後の資産額で最もジルがジャックに差をつけられてしまいます。
先ほどの過去相場を用いたシミュレーションではジルが積み立て終わった直後にリーマンショックとブラックマンデーが来るようにシミュレーション期間を調整してもジルの方が15年後の資産額は勝ってました。
実際の過去相場も照らし合わせて知ることで、暴落が来ても動揺しないメンタルを身に つけるのも大切です。
ジャックの15年後の資産額は暴落、発生が12年後、13年後、14年後、15年後の合計4回も元本の1800万円を割る一方、ジルは1回も元本割れしてません。
さっきの実際の過去相場を使ったシミュレーションでの一括投資の方が実は元本割れするリスクも少なくて分散投資の方が実は元本割れしやすいって統計データと一致してるって思います。
まぁジル方式で積み立てたなら1回ぐらいリーマンショック級の暴落を食らっても大丈夫だと思えば良いと言えます。

終わりに

今回の動画は以上です、いかがだったでしょうか?
動画主の感想としては「安値でビビって売るな」とか「暴落でも積み立てを継続した方が良い」って聞きますが、実際にシミュレーションして暴落の時もちゃんと積み立てた方が良いってデータの裏付けがあると、その言葉の信頼度 みたいなものが増すって思いましたし、これを知ってるか知らないかで実際に積み立てを継続する力に大きく影響すると思いました。
それからはかえって元本割れのリスクを高めるのが結構意外な結果で、データの裏付けって大事だと改めて思いました、これをどう投資に生かしていくかは視聴者の皆さん次第です。

そもそも数字だけ比較すればコツコツ積み立て投資するより早めに一括投資した方が良いのは昔からずっと言われることで、改めて具体的な値を示して、このとおり投資するのが投資家として正しいかどうかはまた別問題です。
要するに資産額を最大にして100点満点の投資をするより、コツコツ積み立ててメンタル的にも安定して、それが今後も投資の継続に繋がれば、それが80点の投資でも、その人の正解になる場合だってあるし、そもそも最近はS&P500を含めた米国株投資が最強って風潮がありますが、本当に正しいかはご自身で考えたら嬉しいと思います、投資は自己責任でお願いします。

それから最後にもう1回注意ですが、過去の統計上0%でも今後も絶対に起こらないっていう意味ではないので注意してください。

【衝撃】積み立て投資の方が元本割れリスクが高い!リターン確率一覧表を大公開!実際の過去相場で新NISA積み立てシミュレーションやってみた!雑感

以前のシミュレーションで一括投資の方が有利なのは知ってましたが、実際の株価に近い数値を当てはめても、ほぼ圧勝でしたね。
たまに積み立てに負けるパターンもあるみたいですが、それでも圧倒的な差はあまりなく、僅差で負けてる感じです。
ここまで勝率が高いなら、やはり理論上は「一括投資」がベストみたいですね。
一括投資できるだけの原資がそもそもあるのか、って疑問はありますが…

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