底辺セミリタイヤに関する情報を探っていたら、貯金1000万円で底辺セミリタイヤしている50代の独身男性とインタビューした動画が見つかりました。
50代とは言え、貯金が1000万円しかないのに、そんな低資金で本当に底辺セミリタイヤ生活が送れているのか気になります。
ハヤブ氏の動画です。
50歳独身男が貯金1000万円でセミリタイヤ達成!インタビューしてみた!
貯金1000万でリタイヤして3年経った、50歳の独身男性の小倉さん(仮名)とzoomで1時間くらいお話を聞いてみました。
今の投資額の時価総額とか全部合わせた上で今貯金1000万、現金と投資の割合に関しては5:5、現金預金が500万、投資預金が500万ぐらい、合わせて1000万です。
会社員歴は25年、適用障害の判断を受けて1年間ぐらい、途中で一旦休職してた時期も含めて25年です。
元々、新卒から公務員として13年間くらい働いていて、職場がもうすごい息苦しくて、本当に嫌になって、民間企業で中小企業の方に転職をして、営業に配属になって、47歳の時点で仕事だとか会社だとか全部辞めてセミリタイヤを実行、FIRE歴は47歳から50歳までの計3年、今はストレスがない生活を送ってて、結構幸せに暮らしてます。
低資金でのセミリタイヤは「難しい」とか「そんな勇気ない」って言う人もいるけど、実際どう思うか聞いてみたら、セミリタイヤ出来る出来ないは別として、まず大前提として、低資金でセミリタイヤしたいと本当に本音で心から思ってるなら「もっと貯めろよ」的な意見は無視すべきだって意見です。
3つの理由も提示します。
低資金セミリタイヤに対する他人の意見の対処法
「低資金でのセミリタイヤについてどう思う?」
まず大前提として「もっと貯めるべき」という意見は無視すべき。
【小倉さんがそう思う理由】
1.セミリタイヤすべきでないという元も子もない結論に行きつくから
2.効率主義的な判断では個的な幸福まで救えるわけではないから
3.低資金セミリタイヤはそもそも「セーフティネット」だから
→年収300~500万円程度で人生を売り渡すより人間的な生き方!
個別具体的な対策は別として、1000万とか2000万でセミリタイヤ出来る訳ない、じゃあもっと貯めれば良いって他人は言うけど、低資金セミリタイヤしたい当事者はその(低資金の)金額を前提に考えてるわけで、5000万とか6000万とか貯めれば良い、いやいや5000万、6000万円なんてダメ、1億円ないとダメって言う話は突き詰めると結局、巡り巡って「セミリタイヤなんかすべきじゃない」って結論になります。
安定主義そのものが前提なら会社員として雇われて働く方が安全だし、貯金額で判断するなら、いくら貯金があってもセミリタイヤなんてすべきじゃないって話になります。
効率主義的な判断には完璧に抜け落ちている視点があって、当事者の個別具体的な「幸福感」までは救えません。
低資金でセミリタイヤしたい人って、結局どこか「人生でつまずいてる」部分が確実にあり、貯金が上手くできない何らかの事情や、性格的ミス、思い違いをしていた、等の様々な事情があります。
そこから改心して反省して、低資金での違う生き方に振り切った時に当然「低資金でのセミリタイヤは無理」「1000万、2000万セミリタイヤは無理です、一生働いてください」って他人から言われて「分かりました、働きます」って鵜呑みにして働いた所で、その先に当事者の幸福が待ってるかどうかは当然分からない、誰も責任なんて取れません。
そもそも低資金セミリタイヤは「セーフティネット」で、自分自身で自己実現する「生活保護」みたいな解釈です。
働かないって選択は結局「心を守る」精神的な安全を守ることであり「経済的な安全を守る=自分の幸せに繋がる」って言う考えは、ある側面では合っていても、別の側面では「心をすり減らす」って副作用が当然あります。
取捨選択でどっちを選ぶかって言う話で、要するに他人が判断すべきことじゃない「心を守る」とか「働きたくないという価値観を守った」とか、あるいは「働きたくても働けない」「今の資産で十分暮らしていける」ってなったら、他人がどうこう言うことじゃありません。
「年収300万から500万円程度で人生を売り渡すより人間的じゃない?」って言うのが小倉さん(仮)の個人的な感想です。
例えば年収800万、1000万、1200万円、2000万円と平均以上あれば、一般的な週40時間、50時間労働でも人生報われてる感も当然あるけど、日本国民の年収ボリュームゾーン、40歳、50歳でも年収300万円、400万円程度で人生を売り渡すなら、セミリタイがした方が現実的なんじゃないか?
アッパー層ならFat FIRE(ファット・ファイア)悠々自適なセミリタイヤを選べるから低資金セミリタイヤに対して興味が湧かないのは当然として、結局ボリュームゾーンの年収300万から500万程度でセミリタイヤが選択肢に入らないのは単純に「人生損してない?」って小倉さん(仮)は思ってるそうです。
中高年の独身がセミリタイヤに憧れる理由
「中高年の独身がセミリタイヤに憧れる理由は?」
マジで働く理由がないから。
夢も希望もない中高年の独身男女ほどセミリタイヤに向いている人種はいないと確信してる。
守るべき対象がいないのは圧倒的有利な条件。
結局50歳、60歳になると働く理由なんて「惰性」以外にありません。
夢や目標なんてとっくのとうに枯れ果て、昇進なんて完璧に無理で、毎月、毎年の生活費をただ稼ぐだけ、欲も無くなり、酒に溺れることさえ無くなり、何だか良く分からないままとにかく働く。
突き詰めると自分の人生をカレンダーで塗り潰す形で余生を労働で埋める以外に働く理由などありません。
「働くのは生き甲斐」って意見に対して色々考えたけど、社会一般の中高年になると働くことを生き甲斐にしないと「生きてる理由」がなくなります。
たとえ結婚しても、すべてのライフイベントが終わったら50代、60代は大なり小なり人生の焦点がもう働くこと「だけ」になってしまいます。
「夢を希望もない中高年独身男女」ほどセミリタイヤに向いている人種はいないと確信してて、本当の意味での「第二の人生」は他にありません。
小倉さん(仮)自身は今すごいダラダラしてるけど、ダラダラしていることも全部含めて自分を愛してます。
守るべき対象がいないのは圧倒的有利で、結婚してたり離婚してたり、病気持ちとか年収が高いとか、人間って様々な属性があるけど結局「夢も希望もない中高年の独身男女」ほどセミリタイヤしやすい人間って日本国内ではいません。
色々な諦めもついて、お金もなければお金に対する執着もなく、特に夢も希望もなかったら、ただ惰性で生きていくだけだから低資金セミリタイヤに憧れても当然です。
セミリタイヤ後の生活費と仕事
「毎月の生活費とどうやって過ごしてるの?」
毎月8万円以内、家賃3万円で過ごしてる。
介護施設で週1回の夜勤派遣バイト勤務中
【1勤務16時間2.8万円×週4=約12万円】
他は読書かYouTube、ごろごろして生きる
毎月の生活費がどれくらい掛かるか、日々どんな風に過ごしてるかザックリ教えてもらいました。
生活費は毎月8万円以内で過ごしていて、住居は東京都内、市内の方に住んでいて家賃は3万円、RC造でかなり頑丈、築20年弱のすごい静かなマンションで、かなり物件を探しまくった結果、家賃3万円とは思えないほど結構良い物件が見つかったようです。
今は介護施設で週1回の夜勤の派遣バイト勤務をしてます。
介護施設って時給が高く、1勤務辺り大体、16時間と長時間労働して、大体2.8万円程度貰えて、週に16時間の勤務を一回、週4回で12万円稼いでます。
生活費は毎月8万円程度で抑えているので大体4万円ぐらい浮く計算、残りの4万円は老後に2000万から2500万円まで欲しいので積み立てを少しずつ、残りはどうしようか迷ってる感じです。
残りの時間の過ごし方は大体読書かyoutubeです。
韓流アイドルが好きなのでyoutubeでめっちゃ見まくって、アイドルヲタなので、乃木坂とか欅坂とかすごい見てます。
後は読書が凄く昔から好きで図書館に入り浸ったり、趣味で人と繋がろうと、最近はpixiv とかで同人小説とかを書いてます。
サラリーマン時代にやらなかったことを積極的にチャレンジしてますが、基本的にはあんまりやる気がないのでゴロゴロして生きるって感じで、寝たい時に寝て、散歩したい時に散歩して、たまに外食したり、すごい幸せなようです。
低資金セミリタイヤ後に後悔してない?
「セミリタイヤして後悔はないですか?」
もっと若いうちからセミリタイヤと言う価値観に気付いて実践すれば良かったと後悔してる。
若い頃は仕事でのストレスを酒と風俗で紛らわせて散財しまくって、貯金を始めたのは35歳を超えてからでした。
セミリタイヤして後悔ないですかってストレートに聞いたら、50歳まで実行することが出来なかったのを後悔してるらしく、実行したら俗世を離れて、半隠遁生活を送ってたそうです。
公務員時代や会社員時代は死ぬほどイライラしてて、若い頃は仕事のストレスはひたすら酒で誤魔化して、人の悪口もちろん言ってたし、風俗に通って月に10万以上出費してたそうです。
何もかも仕事のストレスを発散するための行動で、身体中に「できもの」が出来ていたし、肝臓も毎年悪かったけど、当時は本当に生きていくために必要でした。
ストレスって本当に酷いもんで、パチンコとかスロットも行って、折角貯めたお金をどんどん出費してしまいます。
今は全く行かなくなり、これこそ「人生の成功」です。
結局、働く時間を少なくしてストレスが無くなれば依存壁がなくなります。
お酒にも風俗にもパチンコにもスロットにも何となく依存して、クズ人間ぽい感じで生きてたけど結局、全部「労働のストレスを発散するため」にひたすらやってただけで、労働から離れたら性格も穏やかになり、怒ることもなくなり、貯金も始めるようになり、結局「第二の人生を歩んでる」感じです。
小倉さん(仮)が貯金を始めたのは実際35歳を超えてからだったので、とにかく早く始めれば良かった、47歳ってやっぱり遅いと正直後悔してるそうです。
もし37歳で今の生活を送れたら、そんなストレス溜めなくて良かった、もっともっと楽しいかもしれないと思ってるようです。
底辺セミリタイヤの実行は若いうちに、中高年からじゃ遅い!
「視聴者に言いたいことはありますか?」
そんなにビビらないで大丈夫ですよ?
低資金で生きていくことなんて心掛け次第で誰でもできますから。
それよりも年を重ねると今の情熱さえ冷めてゆくのでお早めに!!
底辺セミリタイヤにビビり過ぎじゃないですか、低資金で生きていくって心掛け次第で誰でも出来ます。
それより40代後半、50代、60代と年齢を重ねると今の情熱さえ、セミリタイヤしたい、FIREしたい気持ちがどんどん冷めていって「すべて現状維持に走る」傾向があるので、生活環境を変えるなら早めにしないとダメです。
今の生活に不満があるなら、ある程度若いうちに生活をガラッと変えないと、そこから先は現状維持になっていくので元も子もありません。
「50歳独身男が貯金1000万円でセミリタイヤ達成!インタビューしてみた!」の雑感
それでは動画を一通り見た上での雑感を語りたいと思います。
底辺セミリタイヤの貯金額・資金はいくら必要?問題
いざセミリタイヤを実行に当たって、常に浮上する話題ですね。
500万円から始まり、900万円、1000万円、1500万円、2000万円、3000万円、4000万円、5000万円、6000万円、7000万円、8000万円、9000万円、1億円……結局、いくら資金があれば安心してセミリタイヤ出来るものなのでしょうか?
貯金額、資金がいくら必要なのか悩めば悩むほど「そもそもセミリタイヤなんか計画しない方が良いんじゃないか?」って結論に到達してしまうから、金額なんて気にしない方が良い、って考えは目から鱗でした。
私自身、セミリタイヤを実践している小倉さん(仮)や動画主よりは貯金も持ってますが、それでもセミリタイヤに全然踏み切れない、本当に臆病な人間ですから。
底辺セミリタイヤは一種の「セーフティネット」個人版「生活保護」である
底辺セミリタイヤ、貧乏セミリタイヤは一種の「セーフティネット」個人版「生活保護」って考えにも概ね賛成です。
私自身、とにかく「将来が不安でたまらない」から底辺セミリタイヤを目指して奮闘しているわけで。
経済的な安定か、精神的な安定か、どちらを優先すべきなのかは「人それぞれ」なので、赤の他人がとやかく口を挟める領域じゃないはずです。
セミリタイヤ=第二の人生を送る唯一の方法?
40代後半、50代、60代になると働く理由なんて「惰性」以外に無くなる、って事実も身に沁みます。
「夢を希望もない中高年独身男女」ほどセミリタイヤに向いている人種はいない、本当の意味で「第二の人生」を送るための唯一の方法なのかもしれません。
1000万円セミリタイヤ生活の生活費・仕事
恐らく23区外だと思いますが、東京都内でRC造、築20年弱の閑静なマンションで家賃が3万円で抑えられているのは本当に凄いです。
逆に考えると、こんなに好条件な物件と巡り合えるまで、だいぶ探し回ったんでしょう。
家賃を除いた生活費が5万円と、節約をすれば無理のない数字です。
仕事に関してですが、介護施設で昼・夜勤ぶっ通しでの勤務みたいですね。
それなりに実務経験を積まないと夜勤を任せてもらえない部分と「週に2.8万円程度、週4回で12万円」って部分が計算が合わないのが気になりますが、それでも「副業なし」で底辺セミリタイヤを実現出来ているのが本当にすごいです。
(何しろ、底辺セミリタイヤする上で一番の障壁が「副業」ですから。9割の人間が失敗する副業を前提にしたら、残り1割しか成功しないわけです)
底辺セミリタイヤと年齢問題に対する結論
20代、30代と若いうちから底辺セミリタイヤを目指せばいいのか、それとも40代、50代と中高年の方が有利なのか、どちらにしても問題を孕んでます。
20代、30代の場合、人によってはどうしても元手が足りなかったり、年金受給年数が掛かるので、それまでの資金をどう確保するか、等の問題があります。
対して40代、50代の場合は、投資信託しても寿命が短い分、若い人と比べて複利効果を得られなかったり、、若い頃みたいに無理が出来ないので行動しようにも体力、気力が持たなかったり、アルバイトも含めた仕事先の選択肢も狭まったり、等の問題があります。
貯金額と同じく、どの年齢層でも底辺セミリタイヤが難しく、悩ましい問題の一つなのですが、一つの結論が出ました。
とにかく「情熱が冷めないうちに」底辺セミリタイヤを実行した方が良さそうです。
40代後半、50代、60代と年齢を重ねるうちに「現状維持」に固辞するようになって、底辺セミリタイヤに対するモチベーションがどんどん下がって、結果的に自分の人生を台無しにしてしまう……考えるだけで恐ろしい事態です。
ある程度準備が整ったら覚悟を決めて、思い切って底辺セミリタイヤ生活に乗り出してしまいたいもんです。
コメント
アルバイトに対する拒絶度によって変わってくるな。
対人恐怖的だと毎回同僚が変わるアルバイトの方が拒絶感高いかもしれんしな
同僚もそうですが、この方の場合「介護」のアルバイトって言う点も気になりますね。
客相手の商売だと、もっと気を遣いそうで大変そうですから。