40代、50代の独身向けに「3000万円でセミリタイアする方法」を動画で紹介しているのを見かけたので取り上げたいと思います。
さすがに3000万円なんて金額を貯めるのは大変そうですが、1000万円以下の資金よりかは、まだ再現性があって現実味があるかもしれません。
3000万円でセミリタイアする方法
あなたが目指すのは「fire」「セミリタイア」どっちでしょう?
「セミリタイアしたい人」と「fireしたい人」では必要となる金額が変わってきます。
無駄に多くの額を貯める必要はありません。
皆さんに適切な、必要に応じた額があればいいと思うので聞いてみました。
完全fireの場合は3000万
4%ルール
不労所得120万円/年
10万円/月
セミリタイアの場合は2000万
4%ルール
不労所得80万円/年
6.7万円/月
労働収入:3.3万円/月
セミリタイアの方が額は小さくて済むってのは何となくわかると思います。
FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略で、リタイアアーリーしているので労働収入がないのが特徴です。
不労収入だけで全て賄うので、額が大きくなります。
セミリタイアの方は不労収入に加えて「セミ」リタイアなので、労働収入の部分があって、必要な生活費を補う形です。
完全fireを目指してるのかセミリタイアを目指しているのかで必要な額は異なります。
完全fireの場合は3000万円あれば十分。
不動産収入だったり株式配当だったり色々な方法があるけど、動画では配当収入をベースに話を進行してます。
配当収入ベースなら「4%ルール」があり、例えば5%の配当を得て税引き4%の配当を得るのが妥当なラインなのかな?と感じてます。
3000万円の4%なので不労収入、配当所得の部分が(税引き後)年間120万円得られます、12ヶ月で割ると毎月10万円の生活をペイできるシミュレーションなのでfire達成です。
対してセミリタイアは労働収入の部分があるので、より少ない額でできます。
2000万円と仮定してシミュレーションすると、4%ルールを使って不労所得は(税引き後)年間80万円、12ヶ月で割ると毎月6.7万円程度得られます。
生活費が月10万円なら労働収入の部分月に33,000円稼げば十分だと言うシミュレーションになります。
3.3万円を月で稼ぐなら時給900円、1000円のバイトを月に4、5回やれば良いので全然そこまで苦にならなく稼げる額です。
カフェでもノマドワークでも良いし、皆さんが好きな仕事をして月に3.3万円ほど稼げばセミリタイア可能です。
2000万円の部分を1000万円に設定すると不労所得は年40万円、毎月3.3万円なので、逆に労働収入で6.7万円稼げば毎月の生活費をペイできます。
なので3000万円あればfire可能だし、セミリタイアは自分で設定した労働収入をどこまで許容するのか、毎月いくらまで自分で稼いで、不労所得にどれだけの比重を置くのかで額が変わってくるので自分の労働するスタイルに合わせて設定する必要があります。
セミリタイアを例にするなら時間の関係もあり、2000万円じゃ少ないって人、2000万円じゃ多過ぎる人もいます。
2000万円の額を増やせば、より安心してセミリタイア出来るので2500万円、3000万円、4000万円、5000万円、と上限なく増やすの可能です。
ただ、2000万円を2500万円にしようと3年間働いて、時間が掛かってしまった場合、その500万円に3年を掛けた価値があったのかって言う部分が非常に重要です。
この額を増やすと言うことは、例えば一億円あったらセミリタイアとかfireは容易に出来るけど、そこに行くまでに10年20年掛かったら年老いてしまうって議論があります。
そこに掛ける時間と金額の「妥協点」を見つけて、その額でセミリタイア、fire するのが必要です。
自分にとって必要な額はいくらなのかを皆さん自身で設定する必要があります。
3000万円でセミリタイアする方法の雑感
3000万円、と言う膨大な金額がネックですが、だいぶ現実味が出てきました。
セミリタイアに関しては難易度がさらに下がって、労働収入込みなら2000万円、労働収入の割合を増やせば1000万円でも達成可能と、選択肢の柔軟性もあるのが魅力的です。
あと副業や個人事業に頼らなくても済む部分も本当に助かります。
労働収入ならともかく、底辺セミリタイアするのに副業や個人事業が一番の「壁」ですから。
3000万円でセミリタイアする方法の懸念点
全体を通してみて、懸念点が3つほど見つかりました。
- 「4%ルール」が前提で話を進めている
- すべての資金を全額、投資信託に突っ込んで「配当収入」で賄うのを前提にしている
- 生活費は10万円以下で収めないといけない
まず「4%ルール」ですが、日本だと積み立てnisaでも使わない限り、利益分に対して課税させられてしまいます。
さらに投資信託の場合は元本割れのリスクがあったり、収益に波が出てくるので、リスクを考えると「3%」程度に収めた方が無難なのかもしれません。
4%ルールに対する疑問は「4%ルールの「嘘」投資信託の取り崩しは破綻まっしぐら?」をご覧ください。
すべての資金を全額、投資信託に突っ込むのを前提にしているのも結構リスキーです。
貯金分に回せる余分な金額があれば良いのですが、さすがに1000万円~3000万円稼ぐだけで精一杯なはずです。
最低でも生活費半年分と言われている「生活防衛資金」を余分に確保する必要があります。
後はちょっと見逃しそうになってましたが「生活費」の部分ですね、どうも月10万円ですべてを賄うのを前提に話を進めてるみたいです。
私みたいな子供部屋おじさんならともかく、果たして一人暮らしで生活費を月10万円で収められるか?って部分がネックです。
それでも今まで取り上げてきたセミリタイアの方法よりは現実味もあって再現性も高いので、他の底辺セミリタイアの方法よりかは取り組みやすいかもしれません。
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